今年もやります。大学祭めぐり。

第16回は11月26日、電気通信大の調布祭に行ってきました。
調布祭が来ると、なんか秋の終わりを感じますね・・・

25: TeRes

電通大にあるもう一つのデジタルメディア制作サークル。

サークル属性 個人制作 / 各班が独立している / 日本で唯一? ユニークな活動

ろっぱさんは複数人集まってゲーム制作するのに特化しているのに対し、TeResさんはイラスト、サウンド、プログラムの各分野が分かれて活動している。ゲーム制作はプログラム班の内容で、イラスト班やサウンド班がかかわることはめったにない。

このサークルはここでしかやってない活動がある。ぶっちゃけ毎年それ目当てだったりする。
どのような活動をしているかは、下の「いってみて」を参照。

配布・販売 イラストとサウンドのみ販売

TeResさんのイラスト班とサウンド班は、調布祭及び各種イベントで販売活動を行っている。
プログラム班は・・・ それを行っていない。 売れるほどのクオリティがないからなのか…?

いってみて

過去3年分の作品10本ほどがまとめて展示されてあった。基本的にプログラム班だけで制作しているが、プログラム班だけが動く活動形態の他サークルと比べれば、完成度の高い作品が多い。

注目「AI対戦企画・大奮闘テレッシュファミリーズAI」
TeRes4
TeResサークルでは、毎年必ず「AI対戦」という企画が行われる。これは、対戦型のゲームでプレイヤーが自動的に行動するようにするプログラム、AIを作ってその実力を競うものだ。
6年前にはすでにAI対戦企画が存在していた。毎年お題は変わり、使用言語はC++のコンソールアプリ、DxLib、Processingなどが使用され毎年変わっていた。

今年は某スマッシュ何とか風の対戦ゲームがお題となった。相手を場外に吹っ飛ばし、その得点数を競うものだ。AIの使用言語はC++で、ソフト本体は「Hot Soup Processor(HSP)」という変則的な環境で行われた。
  • AIの作り方
    「AI」といっても、最近はやりのディープラーニングとかそんな豪華で複雑なものというわけではない。実はいたって単純なものなのだ。
    まず、対戦の時間経過は「ターン」という時間単位を用いる。1ターンは約15フレーム。プレイヤーの位置はマス単位の座標で動く。
    1ターンに行動できるコマンドは「待機」「移動(左右)」「振り向き(左右)」「攻撃」「ジャンプ」「防御」「しゃがむ」で、行動はその中から1つだけ。例えば、「右に移動」を選択したら、その場から1マス右に移動する。
    1ターンに1度、AIの方に移動コマンドを決めるための関数が呼び出され、そこで決定された戻り値がAIの入力信号としてゲーム本体に反映される仕組みだ。極端なことを言えば、

    return 0;  //  (0は「待機」)

    しか書かなかったら、ずっと待機してるだけということになる。
    各プレイヤーの座標やフィールドの情報など、ゲーム側から取得できる要素を駆使して、より強いAIを作ったものが勝ちなのだ。
    制作期間は1日だけ。中には15分でAIを組んだという人もいたそうだ。

  • 対戦方法
    当日は8人の参加者が集まった。チルゴロウと、ミツボシCre所属のヱベゴベダも参加した。
    対戦方法は、1人1つだけAIを持ち、4人対戦で戦い上位2名が決勝進出。下位2名は最下位決定戦へ。ステージ選択と初期の立ち位置は、ランダムで決められた。予選・決勝・最下位決定戦ともに1本勝負。1本勝負なのでその場の運も大きくかかわってくるとか(笑)
    AIにエラーが発生した参加者は、強制的に弱い「ランダム行動AI」にされる。今大会では1人がエラーでこの処置をとることになった。

  • 結果
    チルゴロウは8人中4位、ヱべゴベダは6位という結果になった。優勝は「TAL01」AI、2位は「りんご」AI。最下位には罰ゲームが待っていたらしい。何とか回避できましたね。でも、もっと上位を狙いたかった。来年もAI対戦が行われ、外部参加が可能な状態なら参加したいと思う。
置いテクについて
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TeResさんからは、2015年作品「なめくじの王国」に登場するなめくじが参戦。千葉大CCSさんののかわいいなめくじに対抗か?
作中のなめくじはファイターやマジシャンなど、いろいろな形態で登場するのだが、今回は「ステージギミック」の形態で登場。
「ステージギミック」とは、昨年のAI対戦企画「Enogoon」で、爆弾だけを仕掛ける画像が赤一色で地面と同化しながら戦うAIのこと。昨年話題を呼んだネタAIとして、なめくじの形態として採用した。
(昨年の記事はこちら)

なお、このステージギミックなめくじは今年のAI対戦でチルゴロウの参加枠として使用されたアレと同一のものです。

次回:  あの集団は何だろう? 11/26(土)
つづく。